「名前はまだなゐ」にインタビューしてみた

2017-01-02

ばきりノすの巣、一ノ巣に出演していただく、名前はまだなゐの杉田真吾くんにインタビューしました。
名前はまだなゐとの出会いはもう10年くらい前、そこから会ったり会ってなかったりの期間を経て、台湾を始め、色々なイベントによんでもらったりしてもらいました、
なんだかワイワイ話す仲なので妙に照れた空気からガッキーが真吾君にインタビューしています。


(ガキ以下G) それではよろしくお願いします。ていうか、あらためてインタビューになると少し照れるね(笑)
(杉田以下S) せやね。

 

— (G) まずは、自己紹介からお願いします。
(S) はい、杉田真吾です。「名前はまだなゐ」って言う名前でやってまーす。2005年から(なので)11年目になりました。
「名前はまだなゐ」っていうのがなんなのかって言うと…えっーと、元々【芝居】っぽいとこから始まったんですよね。最初は芝居っぽいけど芝居じゃないかなぁって事で、
【芝居とは呼べない】ってジャンルで始めたんですよ。
それでずっとやり続けてたけど、ある時にさらに舞台を分ける必要はないんじゃないかと思って。
こっち(演者)と向こう(お客)って言う(分けが必要ないんじゃないか)、だからなんか最近は目の前にいる誰かと何かをする団体です(笑)
(G) 団体(笑)
(S) カラオケしたり、旅に出たり、出会ったりとか、そういうのも含めて【表現】と呼んでいいんじゃないかな?と思ってるんですよね。
まぁそうなったら訳わからんくなってくるけど…それを舞台に呼んでもらった時に、フィードバックじゃないけどそういうとこで得た物を戻したりして、(そういったやり方で)
できる事もあるもかもしれんな?っていう感じですか?ちょっとわかりにくいね。

 

— (G) ばきりノすと始めて出会った時はライブハウスで対バンやったやん。舞台というよりライブで。
それはなんか意図があったの?
(S) そうそう、ライブハウスやったよね。なんやろ、ライブに対するあこがれがめっちゃあって、【音楽】をしたいって思ってたっていうか、ライブに出たいって思ってたんちゃうかな。
あれをやろうと思ったきっかけって(笑)でも、持ってる物が何もないやんってなって。じゃあ、どうやったらいいんやろ?っていうところから(やれることを)やったんちゃうかなぁ。


(G) 最初ココルームやんね。そん時は1人でやったもんね?

(S) そやねん、もう嫌やな1人は(笑)

 

— (G) 1人は嫌なん?
(S) いや、まぁわからん。今はまた違うかもしれんけど、でも1人は…。1人やと自分で考えたもんしかできひんやん。
それでお客さんと何かするって言ったら、また変わるかもしれんけど。。。でも、他の人(共演者)がいたら思ってもいない事がくるやん、それが結構いい気がするな。

 

— (G) 1人でやってる期間はどれくらい?
(S) 1人って言っても1人でやった作品は最初の1回とその1年後の1回くらいだけで、後は全部人に出てもらってる。
(G) あ、そうなんか。
(S) せやねん。名前はまだなゐって自分たちのところで自分だけじゃなくていいから。
色んな人が出てくれた中で、青木さんとか山根君とか継続的に出てくれる人達も出てきて…みたいな感じかな。

 

— (G) 「名前はまだなゐ」の由来は?よく聞かれてると思うけど(笑)
(S) 「名前はまだなゐ」って名前は、なんやねん?って話しやけど。
元々、芝居とは呼べないという【ジャンル】と同じように、自分にはいらんかなって。(名前はまだなゐを始める以前)それまで2人で一緒にやってん。
その相方をこの人才能の塊やなって思ってて、だからその人が色んな都合があって辞めて俺が一人になって、何かをやるってなった時に「あ、俺には名前はいらんか」ってなった気がする。
だから
「名前はまだなゐ」「芝居とは呼べない」

とか、もう、逃げばっかり(笑)
最初のうち、才能のない者がどれだけやれるか見てみます。みたいなことをよく言ってたな。

 

— (G) 普通はグループ名を決めたら固定メンバーしかおらんっていうイメージがするやん。
色んな人が出入りして誰でもウエルカムみたいなところは、真吾くんのキャパシティがすごい広いんやろなぁって思うわ。
(S) いやぁ、キャパシティーはそんな広いとは思わんけど、その方が面白いって自分の中では思ってる。芝居とかやった事ない人とか、音楽をしてるとか、
そういう人と一緒にやるってなったら、さっきも1人では自分の想像の限界があるみたいな事言ってたけど、思ってもみないものが返って来たりするやん、
それが楽しいって言うのがあるんじゃないかな?もちろんしんどい時もあるけど。
ずっと継続的にやってたら言いたい事がめちゃ分かってくれたりもするからそれはそれでいいんやけど、でも、違和感やその旨く伝わらなさみたいなのがおもしろいかもしれん。

 

— (G) 住み込みの仕事とかで、常に一カ所に留まらず、漂流しているイメージがあるねんけど。
色んな所へ行くのは常に自分の環境を変えておきたいってことかな?
(S) そうそう、同じ場所にとどまったら、別にいいことやねんけど、安心してしまうような気がしてて、みんな優しくしてくれるし(笑)それもすごい素敵な事やねんけど、
なんかそこに刺激を持ち込みたい、じゃないけど、自分自身もその刺激の一個になりたいというか。。。そっから出ると俺の事をまるっきり知らん人らのとこに飛び込むやん。
無の状態から始まってそっから何かを形成していくのがそれこそ作品作りと同じで結構楽しいなぁと思ってて、そういうのがあるんじゃないかな。

 

— (G) 10年間のうちでも結構色々いってるよね。
(S) 北海道は何カ所もいったし、礼文島、留寿都、トマム、サホロ、あと、小豆島、香川のレオマワールド、東京ディズニーシー、台湾、奥飛騨、
蔵王も行ってたから…結構行ってるな(笑)転々と。

 

— (G) 一ヶ所一ヶ所で感じる大きな環境の変化が、作ることにフィードバックすると思うねんけど、旅をするたびに考え方が色々変わるんじゃないの?
(S) せやな、考え方は変わるんじゃないかなって思うけど。まぁ、考え方って(同じ場所に)とどまっていても変わっていくやんきっと。
(G) たしかに。
(S) そういう刺激も楽しいよね。

 

— (G) なんか、生き方がロックな感じやな(笑)
(S) ほんま?そんなん言われたら嬉しいわ、音楽好きやからさ(笑)ロックですね、って言われたらめっちゃ嬉しいかもしれんな。

 

— (G) 一般的な感じと違う感じで自分が動いてるということには別に何も思ってない?
(S) 思ってないね、まずズレを自覚してない。そういう意味で馬鹿なんじゃないの?多分。俺は人と違うとかあんま思う事ないかな、考えたら。
(G) だからそこが容量の大きさっていうか….。
(S) キャパシティ?ないけどね(笑)あれちゃう?それがぼやけてるって言うか馬鹿になってんちゃう?みえてないんちゃう自分で。

 

— (G) 移動していく中でここでいいやって思えへんの?常に何かもっと面白い事あるかも、みたいに移動してるのかな?
(S) いや、留まらない方がいいのかなって感覚的に思ってるだけで、今以上の何か、とかはあんま考えてないかな。それ(移動)自身がスタンダードなだけであって、
なにか別に目的がある訳ではないかな。

(G) 共演するアサダワタルくんも一カ所にはおれない人よね。
(S) そうやんな!ほんま、尊敬する。アサダさんはすごいなーと思ってる、そういう事をちゃんと言語化しはるやんか、で、色んな言葉作るやん
「住み開き」「コミュニティー難民」とか。そういうのにちゃんと名付けをする。
俺は名前を付けれなくて「名前はまだなゐ」ってなってるけど、逆でちゃんと名前を付けていく事でそこにいる人達が救われると言うか、安心するっていうかそういう場所を
作ってる気がする。私は今ここにいるんだって思える人もいっぱいできると思うからすごい素敵な事やなぁって尊敬する。

 

(G) 真吾くんは自分の作りだすものに対して、人に何かを与えたいとか、何かをもってやってるとかある?もてたい!とか(笑)、
わかって欲しいとか、伝えたいとか、単純にやらざるをえないとか。

(S) 最初のうちは「やらざるをえない」やった気がしてて、とりあえず自分の中の溜まったものをアウトプットしたい感じやったのかもしれん。
最近はさっき言ったみたいに色んなとこで遊ぶとかも表現じゃないかな?って思ってるから、舞台で何かをする事があんまり積んでいった物のアウトプットの場とは
思ってない気がして。じゃあどうなんやろと思ったら、例えば、そのイベントに出るのが俺らにとってどういう事なのかな?って事を考える所からやってる事が多い気がする。

 

— (G) 前に見たのんは1つの作品を作る時にしても色んな人のエピソードを織り交ぜて作ってた感じやったけど。
(S) うん、せやね。自分が想像して描く物語を作るよりも、そこらへんに生きてる人の今考えたりしてる事を考えたりしてる方がリアルやし、魅力的なんじゃないかなぁと思ってて、
それは俺もただ生きて来ただけやけど、それが面白いんかなぁって思ってるんかもね。

だから物語を描くよりも、周りのそういうのを編集してその中の共通項をつないで1つの物語として提示する事ができるのだろうか、って思ってやってた気がする。
そういう手法は今も少し使ったりもするよ。

 

— (G) 色んなエピソードを集めて、どうやって解体や構築をしていくの?大枠を決めてとかそういう感じかな?
(S) それは毎回皆を困惑させるんやけど、その時々で、とにかく聞いた事をずらずらずらって書いたりする。誰が何を言うかとか書かずにウワーって書いて、
それを読んでもらいながらそん中に好きな事も言ってもらって、ピックアップしたり、聞いてるうちに消したり、くっつけたりして、最終的にまとめるとかっていう感じかな、
場合によるけどね。

 

— (G) 「名前はまだなゐ」を劇団で言ったら、真吾君は座長なんかな??
(S) いやぁ、でもなぁ、そんな感じではないと思う。結局ひとり、って言われるもん。『「名前はまだなゐ」に名前がつきました、さぁなんでしょう?』てなった時に
「結局一人」って言われるから(笑)あくまでリーダー担当。

でも1年半前位に「名前はまだなゐ」は僕で主催のやつはやりませんって言ったんやけど、それ以降「名前はまだなゐ」が動いてる事はなかったから俺が(名前はまだなゐを)
動かすしかないんやなって思った。まぁ、そらそうや、当たり前やねんけど。

 

— (G) いろんな場所を転々としてる人やのに、この場所を作ったから結構驚きやってん。
(大阪、桃谷にnyi-maをいうスペースを2016年秋にオープン http://nyi-ma.wixsite.com/nyi-ma

(S) まぁこれは誘っていただいたから、としかないけど。俺も別にその場所でどうこうって誘われてなんかやろうとは思わんけど、
この場所を一緒に作ったナック(nyi-ma共同経営者)はずっと一緒に何かをやりたいって言ってくれてて。
じゃあ何かやろっかって話しになって、結果、このスペースになっただけで、お互いにずっとここに留まるとも、きっと思ってないんだろうなとは思うなぁ。
やっぱりなんか、「動かなきゃ」とか「見たい」とかの思いもあるしね、でも今はここが始まったから、ここでできる事やここで試せる事を試して、
それからまた次に動けばいいのかなぁ。

 

— (G) タイミングもあったんやろうね。
(S) そうやね、次のスパンでどっかの地方で3年位おろうかなって思ってた時でもあったから、そういうのんもあったんかもね。まさか大阪に留まる事になろうとは(笑)
せっかくやから色んなものを楽しんで見てって感じかな。そんなに重大な何かが起こったとかではないんかもしれん。
今までの中の一個として今ここにある、そこでできることを色々やるって思ってるくらいかな。

— (G) まぁナックも色々とどこかに行く感じの人やろうし、お互い理解してるから、それで拘束される事はない感じなんやろね。
(S) せやね、まぁまたここではないどこかにも色々行きたいねってナックとは話してるし、俺はさらにそこに住んでみたいと思うねんけどな。
(G) 住んでみたいんや!
(S) せやねん、一瞬やと分からんこといっぱいあるしね。できるならしばらくは住んでみたいって思いはあるよね。

 

(G) やっぱ、人が好きなんやんな。
(S) いや?それはどうやろ(笑)『自分が好き』なんやと思うけど、利他的っていうのは全くなくて、でも目の前にいる人、今やったらガッキーが楽しかったらさ、
俺嬉しいやんとかがあると思ってるねん。だから目の前にいる人がどういう事で楽しいと思ったり楽になったりするんかなっていうのには興味があるんかもしれん。

 

— (G) 常にぶれてないんやろね?
(S) ぶれぶれやで(笑)

 

— (G) いや、やりたい事とか自分がこうやろうって思った事を貫いて今があるのかなぁって。
(S) あぁ、それは結構それこそ変化してるかもしれん、これをやろうとかではなかった気がする。その都度その都度やったもん。
ずっと転々としてるみたいやけど、ディズニーシーでは3年とかおったし、だから別にずっと転々としようと思ってた訳でもないと思ってるねやんか。
その時に衝動で動いてるだけちゃうかな。東京から動いたのも、海外行った事ないし行ってみたいなーって思ってて、台湾でなんか募集してるみたいなん聞いて、行こうー!って(笑)
初めての海外やったし、やばかったわ、あれは、今考えたら。英語も中国語も出来へんのに、よう行ったな、よくイベントやったなって思うわ。あん時は、ばきりノすも来てくれたよね。
(G) その節はお世話になりました。いろんな意味で貴重な体験になりました!
(S) ね、楽しかったね!
(G) ね!

 

— (G) なんか、過酷な環境に対する耐性はかなりありそうやん、なんかマゾなんかなーって?
(S) いや、俺もちょっと思うよな、ほんまなぁ、何なんやろなこれな。でも、俺はめっちゃ快適な環境好きやねん、これ言っときたいねんけど。
出来るならお風呂のある所で寝たいし温泉好きやし。そんなんがないとこでもなんとか生きれるって事は知ってるけど、出来れば温泉のあるとこでのんびりしたい。
なんかそうじゃないとこによく行くだけで。でも働く所は温泉付きのとこで働いてたりもするで。

 

— (G) これからどうやるかっていうビジョンは、その都度その都度って感じかな?「名前はまだなゐ」として、がっといくぞ!とか。
(S) ないなぁ、むしろがっといかんでいい(笑)よく言ってるけど、「何もないでいたい」とかよく言うねんけど、地位とか名誉とかお金とか…実際ないままやな。
でも、お金とかないと困るなぁって言う事はよくあるなって、30半ばにしてよく感じる時がある。「にっちもさっちもいかねぇ」みたいな時がよくあるから(笑)
15年位そういうお金ない時期を経て、ようやく気づいたけど、今もないままやね、勉強せなあかんなって(笑)

 

— (G) 乗りだしたらめっちゃ売れそうやけどな。
(S) ほんま??いや、でもそれもいらんなぁ、あぁいらんなぁって言ってまうなぁ(笑)

 

(G) 昔も今もこれって言う目標はなかったん?あ、昔はあったのかな??
(S) あ、一番最初はお金を稼ぎますって言ってた覚えがある。だからそん時から駄目だね、その目標を未だに達成してないからね、何も。
別にパフォーマンスじゃなくても生きていく上でお金稼げてないから。あんときの目標は正しかったんかもしれん(笑)

 

— (G) 稼がなくてもいいって思ってるもんね。
(S) せやな、いや、問題や、問題やわ、問題が多い(笑)

 

— (G) これからも流動的にというか自分が思ったとこで動いていくって言うスタイルよね。
(S) まぁせやね、変化はしていきたいと思ってるよね。このnyi-maも変化できる場所にしたいし、変化を恐れない。

 

— (G) 真吾君にしても「名前はまだなゐ」としてもガチっと固めなくて、余白を楽しんでる感じよね、その余白にみんなが集まってくるんやろうね。
(S) あぁ、よく言われるのはあれやね、うらやましいけどその生き方はしたくないとか言われるね。

 

— (G) それがロックっぽい。
(S) うわ、きた(笑)

 

— (G) ではでは、最後にイベントに来る皆様へメッセージをお願いします。
(S) 楽しんでもらいたいですね。めっちゃすげぇ事が起こるとか思ってもらうとちょっとプレッシャーなんですけど、
(期待じゃなくて)おもしろいことやれやれーって言って(野次って)くれたら「やれるかー!」って返せるんで(笑)どんどん楽しんで来てもらったら嬉しい
って言うのをお願いする….って言うね。一緒に楽しみたいなって思ってるんで、お願いします。

以上です。

 

(G) ありがとうございました。名前はまだなゐの杉田真吾さんでした。

 


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名前はまだなゐ
杉田真吾が目の前にいる“誰か”と“何か”をするために始まる。
カラオケしたり、飲み会したり、旅して出会ったり、別れたり、出会い直したり、 それら全部を“表現”と言い張る。
2005年よりやっている。 メンバーは「あたしは名前はまだなゐです」と言ってくれた人全員。 結局一人、なのかもしれない。


1月20日(金)
ばきりノす企画 「ばきりノすの巣 一ノ巣」
@ UrBANGUILD

出演 :
ばきりノす
ラス

アサダワタル
名前はまだなゐ

会場BGM :
ガキ

open 19:00 / start 19:30
adv ¥1,900(+1drink ¥600) / door¥2300(+1drink ¥600)
ご予約 bakirinosu@gmail.com